予言が「当たった」ように見える5つの理由(ジーン・ディクソン効果など)
外れた予言が多いのに、なぜ「よく当たる予言者」が生まれるのか。ジーン・ディクソン効果、あいまいな書き方、後出し、出典の不確かさなど、当たったように見える仕組みを、このサイトのデータとあわせて解説します。
データで見ると、時期のはっきりした予言はほとんど外れている
このサイトでは、予言者・未来予測の人・ネットの噂の予言を、「いつ・何を・どの出典で言ったか」と「実際どうなったか」で記録しています。記録してみると、時期と内容がはっきり書かれた予言は、そのほとんどが外れていました。
それでも「よく当たる予言者」という評判が生まれるのはなぜでしょうか。ここでは、当たったように見える主な理由を5つに分けて説明します。予言を信じる・信じないを決めるためではなく、情報を見るときの目安として読んでいただければと思います。
理由1:当たった予言だけが記憶に残る(ジーン・ディクソン効果)
たくさんの予言をすれば、そのうちいくつかは偶然当たります。当たった予言は話題になって語り継がれますが、外れた多くの予言は忘れられていきます。数学者ジョン・アレン・パウロスは、アメリカの占星術師の名前をとって、この現象を「ジーン・ディクソン効果」と呼びました。
ジーン・ディクソンの場合、1956年の大統領についての予言が当たったとして有名になりましたが、本人は1960年に予想を変えており、時期を区切ったほかの予言の多くは外れていました。予言者の的中例を見たときは、外れた予言がどれだけあったかもあわせて確かめることが大切です。
理由2:あいまいな予言は、どんな出来事にも当てはめられる
「大きな災いが起きる」「偉大な王が現れる」のように、時期も場所も書かれていない予言は、後からどんな出来事にも当てはめられます。ノストラダムスの詩の多くはこの形で、有名な「的中」はいずれも出来事の後に結び付けられたものでした。
このサイトでは、こうした予言を「判定不能」とし、的中率の計算に入れていません。当たったかどうかを確かめられない予言は、当たっていないのと同じだと考えるためです。
理由3:出来事の後に公表される(後出し)
「実は事前に予言していた」という話が、出来事の後に初めて公表されることがあります。本人の手元の記録や手紙が事前のものだったとしても、第三者が事前に確認できていなければ、予言だったことを確かめられません。
このサイトでは、こうした予言に「後出し」の印を付け、的中率の計算に入れていません。
理由4:誰がいつ言ったのか分からない(出典の不確かさ)
毎年話題になる「〇〇年の予言」の中には、本人が書き残した記録がなく、誰がいつ言ったのか分からないものが多くあります。言った時期が確かめられなければ、後から作られた話である可能性も否定できません。
このサイトでは、出典を「一次資料(本人の著書・投稿など)」「二次資料のみ(報道など)」「出典不明」に分けて表示し、出典不明の予言は的中率の計算に入れていません。
理由5:外れても日付を先送りできる
ネットで広まったニビル(惑星X)衝突説は、2003年、2012年、2017年と、予言の日付が過ぎるたびに新しい日付が示されました。「別の世界線の話なので外れることもある」と最初から説明しておく例(ジョン・タイター)もあります。
外れても説明がつくように作られた予言は、どれだけ外れても「外れた」と認めずにすみます。予言を見るときは、外れたときにどう説明されたかにも注目すると、その予言の性質が見えてきます。
- 外れた予言がどれだけあるかを確かめる
- 時期・場所・内容がはっきり書かれているかを見る
- 出来事の前に公表されていたかを確かめる
- 誰がいつ言ったのか、出典をたどる
- 外れたとき、どう説明されたかを見る
※災害の日時・場所・規模を予知することは、現在の科学ではできません。災害への備えは、気象庁や自治体の情報にもとづいて行ってください。